2024-04-29

なぜあの人のツイートは「え、待って」で始まるのか

「え、待って やばい」

「ちょっと待って むり しんどい」

あなたの身の回りに、こんなセリフが口癖の人はいないだろうか。

しばしばツイートで目にするセリフだが、書き込み主には女性が多いという印象がある。


なぜあの人たちのツイートは「待って」「ちょっと待って」で始まるのだろう?いよいよこの問題に、真正面からぶつかり、議論を交わす時がきたようである。

ところで世は10連休という。私は3連休しかない。許さない。許さんぞ。

会社への怒りと、10連休の人間たちへの嫉妬で、ひねくれ魔人と化した私がカフェで考えた考察を、以下に書き記す。

なぜあの人のツイートは「え、待って」で始まるのか?

①目をひくため(インプレッション、承認欲求)

まず一番に考えられるのが、インプレッションの向上のためである。

一時期X(旧Twitter)で流行した、「きびしいこと言うけど、○○の人が多すぎる。」こと、厳しいこと言うマンにも通ずるが、書き出しで「なんだろう?」と思わせて後の文章を読ませる。

これが業者ならば収益性に繋がるし、個人であっても、わかりやすさ、拡散のしやすさから、より多くの人にツイートが見られるという承認欲求を満たすためにもなるのだろう。

②ブーム、ミーム

「ちょっと待って」構文を使う理由として、ネット界隈、オタク界隈で定番化したフレーズだというのも考えられる。

過去のブームを振り返ると、1978年に山口百恵は「ちょっと待って Play Back」(『プレイバック part 2』より)と歌ってるし、1997年に木村拓哉は月9ドラマ『ラブジェネレーション』で「ちょ待てよ」を流行させている。相手を振り向かせるには、やはり昔から「ちょっと待って」なのだ。

③リアルで自然に獲得される(女性)

では、我々は一体いつ「ちょっと待って」構文を獲得するのだろうか。私の唯一の女性の友人にたずねると、納得いく答えが返ってきた。


友人「女子は話し好きで、みんなずっといろんな話題の話をしてる。だから、思いついたことやテーマについて『ちょっと待って』で自分の話をするターンを作ってるんじゃないかなそうしないと埋もれて、話したいことがしゃべれない

なるほど。友人の解答から、「ちょっと待って」構文の女性率の高さを示すヒントを得られたようだ。

推察するに、それがゆえに、集団形成される中高生以上になると、自分の話のターンを獲得するために「ちょっと待って」構文を習得するのではないか。さすれば、女性が「ちょっと待って」構文を自然に使いこなしているのも合点がゆく。

④男性の素直な感情表出が抑えられてきた

それから、本人が本心として「ちょっと待って」構文を使う場合。つまり感情と論理が入り乱れて半ばパニックになっている状況を、素直に言葉にしているということだ。

ところで、「男性が論理的、女性は感情的」といった男性脳・女性脳の差という巷に溢れる言説は、実は科学的根拠がない。そうしてくると、環境的・文化的要因が「ちょっと待って」を使う性差に影響を及ぼしていると考えられる。

たとえば、バーダルらの論文によれば「マッチョイズム」を伝統的な男性らしさを重んじる思想として、「弱みを見せない」「強さと強靭さ」などを持つものだとしている。

「ちょっと待って」という焦りの表出を「弱さ」と捉えるならば、昭和的な男性像の価値観のもとでこの素直な感情表現は「してはならないもの」とする文化が長らく続いてきたと考えられることができる。たしかに昭和期の男性が「ちょっとまて!」と怒っているシーンは容易に想像できても、「え、待って やばい」と口にするシーンは想像しがたい。そこにあるのは男性の感情の押し殺しだったのではないか。


上記4つが、「ちょっと待って」構文に関する推察である。これは来月の学会で発表予定である。


あれ、え ちょっと待って。私のGW、3連休しかないんだけど。ゆるさない。絶対に。

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